不動産価格がこれから上がるのか?下がるのか?
これが正確に予想出来たら大金持ちになれそうですね。
残念ながら、これは専門家でも難しい問題です。
これからバブルがくる!
いや、暴落する!
と正反対の予想をしている人がいるぐらいです。
住宅をなるべく安く買うのは正しいことですが、
暴落をまっていても買い時を逃すなんてこともあります。
また、超お買い得物件は不動産屋や凄腕投資家が競争して買ってしまいますので、
一般の方が買おうと思っても難しいのが現実です。
大事なのは、価値の落ちにくい住宅を選ぶことです。
ネットやテレビでよく話題になるのが
・コロナの影響で価格が下がる
・人口減少するから価格が下がるのでは?
・空家がどんどん増えてるんでしょ?
・2022年問題で土地値が暴落するって聞いた
・今はバブルだから高すぎる
これを聞いて家を買うのが不安に思ってる方もいると思います。
動画でも解説しています。
この記事では、以下の目次の内容を説明します。
ネット・テレビからの情報に惑わされることなく、
自信をもって住宅購入出来るようになってもらうのが目的です。
不動産の価格はどうやって決まるのか?
不動産価格はずばり、需要と供給で決まります。
路線価や公示価格で計算できるのはあくまで参考になる価格です。
計算して、ここの土地・建物はこれぐらいの価値がありますと結果が出たとしても、
そんな値段では買えない場合もありますし、むしろ安すぎる場合もあります。
実際に売買されている価格を実勢価格といいます。
通常の不動産売買はこの実勢価格に大きな影響を受けます。
不動産屋はどうやって物件の価格を決めているのでしょうか?
路線価や公示価格はもちろん調べますが、一番参考にするのが、
取引事例です。
売りたい物件がある地域で、いつ、いくらで売れたのかの事例を集めます。
あの物件が直近で○○○○万円で売れたから、
この物件もそれぐらいで売れるだろう
↓
だったらこれぐらいの価格で売り出そう
↓
一定期間売れなかったら値下げをする
こんな感じで決まってきます。
需要と供給がほぼすべてなので、
欲しい人がより多ければ値段があがるし、
売りたい人がより多ければ値段が下がります。
需要と供給・人口問題から不動産価格を考える
不動産の価格は需要と供給が決めると言いましたね。
日本の人口から考えてみましょう。
皆さんご存じの通り、出生率が上がったり、移民を受け入れたりしない限り、
日本の人口は減少していきます。
国立社会保障・人口問題研究所の予想によると、
2015年の日本の総人口は1億2709万人で、
2040年に1億1092万人となり、
2053年には1億人を割り9924万人になります。
さらに2065年には8808万人になると推計されてます。
2020年から45年後の2065年には人口が30%(3901万人)減るということですね。
これがどれぐらいの人数かというと、ほぼ首都圏の人口と同じです。
では、人口が減少するから、需要も減少する、だから不動産価格も下がるのでしょうか?
ここまで単純にはいかないと思います。
全体的にみたら需要は減りますが、
・交通の便が良い
・生活の質が高く保てる
・災害(地震、水害等)に強い
など、他と比べて利便性が高い地域の需要はこれから上がってくると考えられます。
また、人口が減るとライフラインの維持に問題が出てきます。
電気、ガス、水道の維持には莫大な費用が必要です。
広い地域にぽつんと一軒家があって、そのお家の為だけに電柱の維持、水道管の維持をする必要があります。
人口が減っていくエリアでは、予算も減っていくことが考えられるので、お金がかかるライフラインの維持は減らしていきたいのが本音ではないでしょうか。
生活に便利な首都圏周辺に人が集まってくる流れは変わらないと思います。
2020年のコロナの問題もあり、地方への移住が始まるという意見もありますが、
地方だとしても、利便性の高いエリアへ人口が集中していくでしょう。
需要が上がれば値段も上がってくるので、
これからの人口減少時代における不動産市場はこのように分けられるのではないかと予想できます。
1.景気によって上下はあるものの、価値が上がっていく
2.価値はそのまま、または少しずつ下がっていく
3.需要が減り価値も下がり続ける
購入するなら、1か2の住宅を買いたいですね。
どのような住宅が1と2に当てはまるのか次の項で考えてみましょう。
価値が落ちにくい住宅の選び方
価値が落ちない、落ちにくいのは需要があるエリアです。
いまは郊外の駅から15~20分などの戸建も売買がされていますが、
すでに価格が安くなってきています。住む人が少なくなってくるので需要が減っているからですね。
築年数が古くなれば安くなるのは普通のことですが、
価値が落ちにくいエリアであれば、価格の下落率は少なくなります。
需要があるエリアとは?
生活に便利なエリアです。
例えば
・駅近
・病院、買い物、学校などの施設へのアクセスがよい
・賃貸需要がある
このような条件が必要です。
人とお金は集中しますので、これからも首都圏への集中は変わらないでしょう。
高齢化社会となり、高齢者は病院などへのアクセスが良いエリアに住むようになります。
70歳以上のかたが駅から15分~20分の、階段を上り下りする必要がある戸建に住み続けるのは難しそうです。
いままで戸建に住んでいたけど、子どもが独立して広すぎる家から、
ちょうどよい広さのマンションンへ住みかえる事例はよくあります。
また、世界からの需要も考えられます。
東京は世界の主要都市からみても相対的な値段が安いので、
海外の投資家が投資用に不動産を買うという需要もあります。
・人とお金の集中
・高齢者の都心回帰
・世界からの需要
以上から、首都圏、特に都心近くでは不動産の価格は落ちにくいと予想ができます。
ただ、都心だからといってもどこでもいいわけではないので、
ある程度予想をする必要がありますね。
土地の価格の推移をみれば予想ができるので、私はこのサイトを参考にしています。
http://tokyokante.sakura.ne.jp/
国土交通省や都が調査した公の価格が載っています。
30年ほどの価格推移も見ることができるので、
直近の10年ぐらいを参考にするのがいいと思います。
価格が徐々にでも上がっているのか、それとも下がっているのかをみます。
・価格が上がっているなら、需要があるはずなので、これからも景気による上げ下げはあってもそこまで下がらないのではないか。
・価格が下がっているのなら、これからも需要はあがることはなさそうだから、更に下がっていくのではないか。
・バブルのころのような価格に近づいてきたから、そろそろ下がるのではないか?
など予想が出来ます。
土地の値段もそうですが、
マンション価格がこれからどうなるのかの予測も難しいです。
例えば
いま築10年の物件を買おうとしてるとしましょう。
そこに15年住んだとしたら、築25年になりますよね。
築25年のマンション価格を予想するには、
不動産ポータルサイトで、同じような立地・広さのマンションで築25年の物件がいくらで販売されているのかを見ると、将来の予想に役立ちます。
販売されているだけで、売れているのかは分かりませんので、
もっと確実な証拠が欲しい場合は、
不動産屋さんに成約事例を調べてもらうのもいいと思います。
住宅はいつか売らなければならないときがきますので、
買うときに出口戦略を考えておくのがお勧めです。
まとめ
不動産の価格は需要と供給で決まってきます。
日本の需要はこれから人口が増えてこない限り、全体的には下がってくるのは事実です。
そのため、今後の不動産価格は格差がどんどん出てくるでしょう。
人口が集中してくるエリアでは需要があるので価格が維持できますが、
人口が減ってくるエリアでは価値がどんどん目減りしていきます。
不動産は立地が9割とよく言われますので、
買う前に、希望しているエリアの将来像はどのようになるのかを考えるのが重要になってきます。